TOEIC L&Rテスト900点突破への道 ~3 TOEIC特化学習戦略~
ここからは、TOEIC L&Rの形式に特化した勉強法の紹介です。
大学受験で英語は一通り勉強したから、TOEIC L&Rの試験に向けて勉強したいという方が対象です。
まずは実際の試験形式を知ることから始め、英単語、長文読解、英文法の個別勉強をしながら、ひたすら公式問題集で演習という流れになります。
試験形式
まず、試験形式と解法のテクニックを学ぶために、『TOEIC L&Rテスト直前の技術』(アルク)を使用します。
本書では、各Partの解き方のテクニックが丁寧に解説されています。
TOEIC L&RはPartが7つそれぞれに特徴があるため、まずはその形式を知り、今後の演習で気を付けるべきテクニックを最初に勉強してしまいます。
このテクニックを知っておくだけで、英語基礎力のある方は800点くらいまでは一気にスコアが伸びます。
本書で紹介されているとおり学習を進め、今後の演習においても随時テクニックを振り返りながら体にしみこませます。
英単語
中学英単語・高校英単語が習得できたら、TOEIC L&Rに特化した英単語を勉強します。
もはやTOEIC L&R英単語と言えば、『TOEIC L&R TEST出る単特急金のフレーズ』(朝日新聞出版)というくらい、この「金のフレーズ」は売れています。
ただ、「金のフレーズ」は、日本語→英語で英語を赤シートで隠す形式となっており、ここまでに紹介した英単語勉強とはずれてきます。
このため、全く同じ単語を対象として、英語→日本語で勉強するようになっている、『TOEIC L&R TEST出る単特急金のセンテンス』(朝日新聞出版)をおすすめします。
この「金のセンテンス」であれば、これまでと同様な勉強が可能です。
勉強の進め方はこれまでと同様に以下のとおりです。
①その日の単熟語を赤シートで隠して、知っている/知らないを総チェック(書いてある意味を1つでも知っていればOK)
②知らなかった単熟語について、語源を調べて、覚えるヒントを本文に書き込む(Web検索で「(調べたい英単語) 語源」で調べる、『英単語の語源図鑑』(かんき出版)で調べるなど、語源で覚えづらければ語呂もあり)
③知らなかった単熟語について、赤シートで隠して、何度もコアイメージをしみ込ませる(②で書き込んだヒントを参照する)
④翌日と翌々日も、知らなかった単語を赤シートで隠して復習する
⑤①~④を繰り返して1周を終えたら、2周目からは1日当たりの単語数を拡大して、①~④を繰り返す(②はどんどん情報を追加)
英文法
英文法の知識が必要になるのが、Part 5、6です。
ここでは、大ヒットしている『TOEIC L&Rテスト文法問題でる1000問』(アスク)を使用します。
特にPart 5については、本書の「解き方」を頭に入れることで、解答スピードが一気に上がります。
『一億人の英文法』でひととおり英文法のイメージを頭に入れていても、なかなか文法問題となると解けないことがあります。
その際に、本書は「でる1000問」というだけあって、大量の演習問題が含まれており、演習して体にしみこませるのにもってこいです。
ただ、時間がない場合は、本書に時間をかけすぎて、他の演習ができなくては意味がありません。
このため、時間的余裕に応じて以下①~④のどこまでやるか検討してから取り組んでください。
①「解き方」だけ勉強
②「トレーニング」まで演習
③「実践問題」まで演習
④「文法模試」まで演習
最低でも①、②までできれば安心、③④は余裕があるときという感覚です。
私も本書を購入したのが試験前だったので①だけでしたが、900点獲得に非常に効果がありました。
また、問題を解いた後に復習する際には、『一億人の英文法』の該当部分も復習すると、より自分の中で整理ができます。
長文読解
TOEIC L&Rの最大の難関がPart 7です。
Part 7は最後に解くことになりますが、一番労力がかかるし、スピードも求められます。
このため、なかなかPart 7のスコアが上がらないなと思った場合の対策を紹介します。
使用する参考書は『TOEIC L&Rテスト究極のゼミPart 7』(アルク)です。
本書は先生と生徒の対話形式で解説されていますが、本番で役立つヒントが多くちりばめられている書です。
時間が許せばぜひ取り組んでいただきたい書です。
演習
TOEIC L&Rの攻略に絶対欠かせない演習についてです。
TOEIC L&Rは過去問が公開されていませんが、『公式TOEIC Listening & Reading問題集』(ETC)として、試験機関のETCが過去問レベルの問題集を発売しています。
本書は本番に非常に近いレベルの問題が出るため、本書を本番どおりの時間で演習してしっかり復習することが900点突破には必須です。
時間通り演習して復習した後は、特にリスニング問題のPart 3、4はシャドーイングして復習を重ねることが非常に効果的です。
リスニング問題は、『TOEIC L&Rテスト直前の技術』でテクニックを学んで演習をし、シャドーイングをいかに実施できたかでスコアが変わります。
それくらい公式問題集音声を活用したシャドーイングが重要です。
そして、この演習が一番疲れるし大変かと思います。
しかし、TOEIC L&Rは体力勝負な試験であり、この演習をせずには900点突破はできません。
必ず時間を計って演習することが重要です。
私は時間がない日でも、リスニングとリーディングに分けてでもいずれかは必ず毎日演習するようにしていました。
TOEIC L&Rは、最後はこの演習力にかかっています。
公式問題集もかなり数がでてきたので、足りないということはあまりないかと思います。
私が受験したときは公式問題集が4までしかなかったため、最後の演習の追い込みで、『TOEICテスト新形式精選模試リーディング/リスニング』(ジャパンタイムズ)も使用しました。
公式問題集より難しめですが、大量にある模試問題集の中では最も信頼できる模試問題集です。
最後の方は演習漬けでかなり体力的にも追い込まれました。
でも、そのおかげで本番でも最後までしっかり読んで解答することができ、900点獲得に至りましたのでせひがんばってみてください。